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投稿時間:01/03/23(Fri) 00:01
投稿者名:黒猫 (歯科医)
Eメール:kei@kdent.net
URL :
タイトル:Re^4: セラミックとプラスチック

まず、一般に歯の一部分を削って金属や樹脂で埋めるものを「詰め物」と言い、
そのうちの金属のものをインレーと言います。
次に、歯の周りを削って覆せるのを「覆せ物」と言い、クラウンと言うものです。
そして、歯の無いところ(歯の根も無い所)に入れるのが「入れ歯」です。
ピンク色の人工の歯肉が付いているあれです。
ご自分の歯が1本もなく全部入れるのを総義歯(全部床義歯、フルデンチャー)、
歯が残っていると局部義歯(局部床義歯、パーシャルデンチャー)と言います。
 
貴殿の、歯を細く削って入れるのは、覆せ物いわゆるクラウンだと思います。
クラウンに使われる材料は、色々あります。
まず、金属冠ですが金合金、銀合金、金銀パラジュウム合金、ニッケルクロム合金などです。
この金属冠は強度が充分ですが、審美性から前歯には不向きです。
 
ここからが貴殿の質問に対する本題になるでしょう。
前歯や口を開いたときに見える小臼歯には白い物を入れたいところです。
セラミックや樹脂だけで覆せる「ジャケット冠」、金属で作ったクラウンに
セラミックや樹脂を貼りつけた「前装冠」です。
樹脂よりもセラミックの方が歯の色の再現性に優れ、変色が少ないのが特徴ですが、
高価なのが欠点です。
また、最近はこの両者の中間の性質をもつハイブリッドと呼ばれる材料も普及しつつあります。
 
覆せる歯の場所や噛み合せの状態により一概にどれが良いとも言えませんし、
価格との折り合いもありますので、通院中の歯科医院の先生にもっと詳しく
聞いて下さい。
安いものではありませんので、納得のいくまでお聞きになった方がよろしいかと思います。
 
長くなりましたが、最後に一つ付け加えますとセラミックの歯は決して強いものでは
ありません。
昨今では、ゴルフクラブなどにセラミックが使われるようになり強い物の代名詞
のように考えられている方がいらっしゃいますが、硬い=脆い(もろい)のです。
鉄とガラスとどっちが硬いと思いますか?
強度が高いのは鉄ですが、硬度が高いのはガラスです。
強く叩くと、鉄はへこみますがガラスはへこまないで割れてしまいます。
セラミックはガラスよりは丈夫ですが、たとえばビンの栓を抜いたりすると
破折します。セラミックを入れた方は、セラミックを過信しないで下さい。
 
参考になりましたでしょうか?
 
お願いなのですが、他の方が読んで識別がつくようなHNで書き込んでください。


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- 治療方法の相談です - Y.Nagashima 01/02/10(Sat) 08:49 No.105

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